2011年11月4日金曜日

『日本の悲劇』②

『日本の悲劇』を撮るまで『切腹』は再見しないと決めていた。
何度もDVDに手が伸びたが、観たら絶対に影響されると思ったから観なかった。
撮影が終了して、偶然のように、この映画を観た。
UTUBEで、いくつか音楽を聴き、それから映画の予告編を観ていったのだが、ふと目に入ったタイトルが『HARAKIRI』だった。
9つのファイルに分けられていて、深夜、何の気なしに観たのだが、1から2に、2から3にと進んで行って、ついに9まで観てしまった。
それでも止まらず、また1に戻り、9までを、繰り返した。
ほとんど一日、『HARAHIRI』を見続けたことになる。
もちろんボクは、『切腹』のDVDを持っている。
どこへ行くにもこのDVDだけはバッグに入れておいて、いつでも観られる状態にしてあるのだ。
しかし、観なかった。
今、ふとしたことからの映画を再見して、途方に暮れている。
いや、愕然としていると言った方がいいのか…?
共通点があまりに多いということにだ。
数年前に観たこの映画に、ボクはどれだけ影響されていたかということを、思い知らされたのだ。
映画が、人の心の底に根深く残るものだということを、改めて知った。
そして、『切腹』の主演をつとめた仲代達矢氏との映画作りを経験したことへの奇跡的な幸運と幸福に改めて酔いしれている。
完成は、一月の予定だ。
お客さんが、未だかつて見たことのない仲代達矢氏に出会えることを保証するとともに、『切腹』には遠く及ばないまでも、人の心の奥底に根深く残る映画になることを願ってやまない。

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